The Evillious Chronicles Wiki
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Taken from the unique short story written by mothy that was emailed to registered buyers of the first edition of Deadly Sins of Evil: Gift from the Princess who Brought Sleep for a limited time. Part 1 of 4 posted. More links in the Translation Compendium.

Japanese[]

 年の瀬が迫り、だいぶ肌寒くなってきた。
 ここルシフェニアは一年を通して涼しい気候ではあるが、 それでもやはり季節による寒暖の差は存在する。夏ならば照りつける日差しによって汗をかく日もあるし、今のような冬の時期には雪が降ることもある。
 年末には今年もまた、降誕祭が行われることだろう。「神の双子」が誕生した日を祝う祭りだ。レヴィン大教会の教徒たちなどは、もうすでに降誕祭の準備を始めているようだ。その日が来ればこの店の前の大通りにも煌びやかな飾り付けがなされ、人通りも激しくなる。いつものことだ。
 そして、孤児院にはまた「サンタクロース」――あの赤い服を着た聖者が現れ、子供たちに素敵なプレゼントを贈ることだろう。子供たちは喜び、サンタクロースに深く感謝する。そしてサンタクロースはより一層、人々の評判を得る。それもまた、いつも通りのことなのだ。
 私は知っている。サンタクロースには野望があることを。
 いつかこの国のトップに立つ――そのためにサンタクロースは人気を得る必要があった。孤児たちへの施しはその一環に過ぎないのだ。彼女は孤児の一人を養子に迎えることすらした。その深い慈悲の心は確実に人心を掴みつつある。
たとえそれが、偽りのものだったとしても、だ。
 サンタクロースは決して聖者などではない。むしろこの国……いや、世界を蝕みつつある「悪」の元締めなのだ。そのことを世間は知らないが、私は知っていた。
 なぜなら、私もまたその「悪」を構成する要素の一つだからだ。
「七番目の手品師」――それが「一番目のサンタクロース」から与えられた、私のもう一つの名前だった。その名を表立って使うことはまずない。あくまでも仲間内で呼び合う時にのみ使われる通称である。
 表向きの私の職業は「占い師」だった。無論、私に未来を視ることができる才能などありはしない。サンタクロースやシャドウとは違い、私には根本的に魔術の才能がないのだ。
 世間には隠し続けているが、サンタクロースは人智を超えた魔術を使うことができる。そして、そんな彼女にとってただ一人の優秀な弟子が「四番目のシャドウ」だ。魔道師など伝承の中でしか存在しないおとぎ話だと思っていた私の常識を、この二人はいとも簡単にひっくり返してしまった。
 だが、その二人ならば未来を視ることができるかというと、そうではない。予知能力は有能な魔道師であるサンタクロースたちですら有していない、非常に特殊な能力なのだそうだ。
 その力を持っていたという魔道師一族の話を、前にサンタクロースに教えてもらったことがある。「ループ・オクトパス族」――しかし、桃髪を特徴としていたこの一族はもうはるか昔に滅んでしまったのだという。
 いずれにせよ、そもそも魔道師としての才能がない私には関係のない話だった。サンタクロースと出会う以前からと同じように、私はこうしてローラムの大通りに店を構え、馬鹿な貴族や商人たちの将来を適当に占い、それらしい言葉で相手に伝え、あてにならない助言をすることで小銭を稼いでいるわけである。
 ――表向きは。
 今の私はもう一つ、別の仕事も行うようになっていた。こちらの仕事の客はそう多くはない。しかし、金にはなる。もちろん、表沙汰にはできない商売ではあったが。
 これこそ私が「手品師」の別称を名乗ることになる所以でもあった。私は文字通り「手品」のようなある奇跡を起こすことができるようになっていた。
 それはサンタクロースに貸し与えられた、あの【大罪の器】によって手に入れた力だ。
 やってくる客もまた、表向きの占い業に比べれば一癖ある人物ばかりだった。特に、こんな年の瀬に私を訪れるのは、一筋縄ではいかない者も多かった。
 今年もまた、そのような客がやってくるかもしれない。もちろん、ちゃんと謝礼が頂けるのならば、断る理由などない。
 しかし、今の所は店に人が訪れる気配はなかった。裏の仕事どころか、占いを求める客すらもだ。私は見栄えだけはいい座椅子にもたれかかった。そして暇つぶしも兼ねて、かつて「奇跡」を求めてやってきた客たちのことを思い返すことにした。


――あれはもう、十数年も前の事だ。
この辺りではあまり見かけない、青い髪を持った男が私を訪ねてきたことがあった。
 年齢は四十代後半といった所だろうか。身綺麗で、それなりの金持ちのようにも見えた。だから私は最初、その客が何を求めてここに来たのか、瞬時には図りかねた。
 彼が求めているのは「占い」か、それとも「奇跡」か。
 その答えはすぐに判明した。彼は右手に持っていた大きなバッグを私の目の前にある机に置くと、慎重にその中身を取り出したのだ。
 それは紛れもなく、胴体から切断されたであろう……人間の首だった。
「私の顔を、これと同じに変えてほしい」
 男はそう、私に依頼してきた。


店に生首を持ってきて、私に「奇跡」 を起こすよう依頼してきた男――。
「お前ならばできるのだろう? 『七番目の手品師』」
 彼は居丈高にそう述べた。
「……私の事は、誰からお聞きになりました?」
 まずはそれを確認する必要があった。もっとも、その通称と私の力を知る者など、ごく限られている。仲間の内の誰かが、彼に私の事を紹介したのだろう。
「『一番目のサンタクロース』だ。ローラムに『人の顔を完全に変えることのできる占い師』がいると聞いた」
「そうでしたか……お名前は?」
「それは私の事か? それとも……こっちの方の素性が知りたいのか?」
 男は自分の持っている生首を指さした。
 男性の首だ。血は綺麗に拭きとられている。年はそれを持っている男と同じくらいだろうか。そしてその首もまた、青い髪を頭部から生やしていた。
「できれば、両方教えてもらえればありがたいのですが」
「それはお前の『手品』を見せてもらうために必要な事なのか?」
「別に義務というわけではありません。ですが、よくわからない相手に手を貸すというのは、私としても少々、気分が良いものではありませんので。ましてや――生首を躊躇なく持ち歩くような相手では……ね」
「……私はカイドル=ブランケンハイム。そしてこっちの首は生前、ブルーノ=マーロンと名乗っていた」
 男は渋々、といった感じでそう答えた。
 どちらの名前にも聞き覚えがあった。
 カイドル=ブランケンハイムといえば、エルフェゴートの貴族……いや、正しくはかつて貴族だった男のはずだ。彼が妻を殺して逃亡し、ブランケンハイム家からも追放されたという記事をだいぶ前に新聞で読んだことがあった。
 そして、ブルーノ=マーロンという男は――確か、フリージス財団の総帥、ショウ=フリージスの側近が、そんな名前だったはずだ。
「つまり、あなたは自分が殺したそのブルーノという男に成り代わりたい――そういう事ですか、カイドル殿」
「『私がブルーノを殺した』などと、言った覚えはないが?」
「ですが、この状況ではそうだとしか思えませぬ」
「……ふん。そんな事はどうでもいい。私が訊きたいのは、お前にそれができるかどうか、だ」
 カイドルは威圧的な目で睨んできた。断れば、この男は私すら殺そうとするのではないか――そんな風にすら思わせる目だった。
「もちろん、できますよ……適正な謝礼さえいただければ」
 カイドルは即座に、金貨が入っていると思われる大きな包みを机の上に置いた。
「前金だ。フリージス財団に上手く入り込めた暁には、さらに倍払おう」
「……いいでしょう。では、こちらに」
 私は店の奥へと、彼を導いた。
「ここで横になってください。すぐに終わりますから」
 用意されていたベッドを指し示すと、カイドルは無言で従い、ベッドの上で仰向けになった。
「カイドル殿……最後に確認しておきます。顔を変えるという事はすなわち、あなたのこれまでの人生を捨て去るという事――あなたにその覚悟はおありですか?」
「……構わんさ。もはや貴族の座からも追われ、このままなら野たれ死ぬだけの人生だ。そんなものに――未練などない」
「本当にそう、誓えますか?」
「ああ……いや、あえて言えば一つだけ、心残りがないわけではない。しかし――それがあるからこそ、私はやはり顔を変えなければならないのだ」
「? どういうことですか?」
「家を出る前、弟に――カールに自分の息子を預けてきた。その子が最近、私そっくりの顔に成長してきているらしい。このままではいずれ、私たちが親子であることに気づくものも出てくるだろう。私が捕まり、その顔が衆目に晒されればなおさら……な」
「……わかりました。では――始めましょうか」
 私はそこに置かれていた大罪の器――『ヴェノム・ソード』を鞘から抜いた。


カイドルは今もなお「ブルーノ=マーロン」として生き続けている。
彼は最近、我々の仲間になることを望んでいるようだが――その理由については容易に想像がつく。
しかし、サンタクロースがそれに応じるかどうかは……私にはわからない。
私の「奇跡」を望むのは大概、カイドルのような犯罪者だった。
汚れた経歴を洗い流し、新たな人生を始めるために――。
だが、そうでない者も、時には存在した。
一度だけ我々の組織――「ペールノエル」の仲間の一人が、私の「奇跡」を求めて訪ねてきたことがあった。
メイラナ=ブロッサム――。
「四番目のシャドウ」と呼ばれる女だ。


メイラナ=ブロッサムの出自について、 私が知っていることはさほど多くはない。
彼女はかつてベルゼニア帝国で暮らしていたが、そこでサンタクロースに魔術の才能を見いだされ、弟子になったらしい。
サンタクロース曰く、メイラナのような魔道師の才覚を持った者は、本当に稀にしか存在しないらしい。太古の昔、魔術の才能を持った一族はほぼ例外なくレヴィアンタ魔道王国に集められていた。だが「レヴィアンタの災厄」によってそういった一族のほとんどが死に絶えてしまったからだ。
 私が初めてメイラナと会った時、彼女は既に「四番目のシャドウ」を名乗っていた。当事のペールノエルメンバーは彼女とサンタクロースだけだったのにも関わらず、何故か彼女は「四番目」という呼称を選んだ。彼女が崇拝する太古の魔女「メータ=ザルムホーファー」が所属していた組織「アポカリプス」の第四位にいたことから由来して、なのだという。
 私はサンタクロース、そしてメイラナに憧れ弟子入りを志願したが、結局私は魔道師としてはモノにならなかった。私がサンタクロースから一旦破門された時の、メイラナのあの蔑むような視線は今でも忘れることができない。
 だからメイラナが私の力を頼ってこの店に現れた時、私はある種の優越感を持って彼女を出迎えたのだ。
「さしものメイラナ先輩も、自分の顔を変化させる魔術は心得ていないのですね」
 私の目一杯の皮肉に対して、メイラナは少々機嫌を悪くしたようだった。
「……あなたのその力は、あなた自身のものではないでしょう? あくまでも『色欲の悪魔』の――あの御方から借り受けた力であること、決して忘れてはいけませんよ。あなたは所詮、あの御方のお情けで飼われているのに過ぎないのですから」
 穏やかで丁寧な口調だったが、そこに幾分かの怒りと嫉妬が込められていることを私は知っていた。
 サンタクロースはメイラナに【大罪の器】を与えなかった。すでに有能な魔道師である彼女にさらなる力を与える必要はないと判断したからだ。
 だがメイラナはそれが不満だったようだ。
「なぜ自分ではなく、あの劣等生に器を与えるのか」と。
 メイラナはサンタクロースに心酔していた。私からすれば、それは異常にも見えるほどだった。彼女はサンタクロースと同じ服を着て、同じ化粧をすることを好み、同じメニューの食事をとっていた。メイラナはそうすることでサンタクロースへの忠誠を示していたのかもしれないが、あまりにも自分と同一化しようとするメイラナの事を、サンタクロースも最近は少々、疎ましく感じるようになってきたようだ。任務の名目で、メイラナを遠く離れたメリゴドの地へと追いやってしまった。
 そんな彼女が顔を変えてほしいのだという。
 誰の顔にしたいのか、訊かずとも私にはもうわかっていた。
「あの御方と同じ顔にしてほしいのです。鼻の高さから皺の数まで、そっくりに。謝礼は通常の倍、払ってあげますわ」
 そのお金はおそらく、サンタクロースへの口止め料も兼ねているのだろう。
 意味のない事だ。いずれ直接会えば、すぐにわかってしまうことだ。
 メイラナとしてはそれでも構わないのかもしれない。一旦顔を変えてしまえば、もう元に戻すことはできない事を彼女も知っていた。要は顔を変えるまでに告げ口されなければよいという事なのだろう。
「では、こちらへ……」
 私は頷き、彼女を店の奥へと案内した。
「手早くお願いしますね」
 メイラナは私が指示する前に、ベッドに寝転んだ。
「わかっていますよ」
 私はヴェノム・ソードから『色欲の悪魔』を呼び出した。
 全てが終わり、鏡で自分の顔を確認するメイラナ。
 その顔がみるみる紅潮していくのを、私は眺めていた。おそらく私はその時、薄笑いを浮かべていたことだろう。
「……どういうこと? これ」
 メイラナが振り返り、私を睨み付ける。
「よく似ていますでしょ? あの御方に」
「私は『同じにしなさい』と言ったはずですよ! 確かに似てはいるけど――これは、少し違う。目の大きさも! 唇の厚さも! ……これでは、あの御方と同じとは、とても言えないではないですか!!」
「あらあら、それはごめんなさい、先輩。何しろ私は未熟な劣等生なもので。どうやら完璧にはうまくいかなかったようです」
 もちろん嘘だ。悪魔の力を持ってすれば、顔を特定の人物と同じにするなど、容易な事だった。
 だが、あえてそうしなかったのだ。
「もう一度、やり直しなさい!!」
「それは無理です、先輩。顔を変えられるのは一人一回だけ。もちろん、悪魔に取り込まれてしまってもいいと言うならば、話は別ですが」
「クッ……」
 怒りに震えるメイラナを見ながら、私は心の中で「ざまあみろ」と呟いた。


「四番目のシャドウ」ことメイラナは、今はメリゴド高地にあるカルガランドの市長に納まっているようだ。彼女は名前すら、サンタクロースと同じ名前を名乗っているのだとか。
 彼女の「同一化願望」という病気は死ぬまで治らないのだろう。
 彼女は最近、例の「眠らせ姫」と接触しているという噂を聞いた。狙いは明白だ。メイラナは自分もやはり【大罪の器】が欲しいのだろう。つまりは、私への対抗心だ。
(だけど……アレを【大罪の器】と呼んでいいものかしら?)
 今日はもう、客が来ることは無さそうだ。私は店じまいの準備をしようと立ち上がった。
 だがその時、誰かが扉をノックする音が聞こえた。
(お客さんかしら? 面倒くさいな、だったら勝手に入ってくればいいのに)
 私は渋々、入口まで歩いていき、扉を開けた。
「あら……」
 そこにいたのは「六番目のヴェノム」と呼ばれる仲間の一人。
 ガット=クーロンだった。


「顔を変えたい……というわけではなさそうね」
 私はガットを店に招き入れ、 消えかけていた暖炉に薪を放り込んだ。
 彼の肩に小さな白いものがいくつかついていた。それは暖炉の熱気ですぐに溶けていった。
 どうやら外では雪が降っているらしい。道理で今夜はずいぶんと冷えるなと思っていた。
「その美しい顔立ちをいまさら変える必要もないでしょうし、ね」
 おだてているわけではなく、本当に彼は美形だった。武骨な将校などをやらせておくにはもったいないほどの。
「で、今日は何の用事でここに? もう店を閉めようと思っていたのだけれど」
「うむ、それなのだがな……」
 ガットはそこで一度躊躇するように言葉を止め、次に意を決したようにこう告げてきた。
「ヴェノム・ソードの回収を依頼されたのでござる」
 誰からの依頼かは聞くまでもなかった。私がそれを持っている事を知っていて、なおかつガットにその回収を依頼できる者――サンタクロース以外にはいない。
 もう一つ、彼女がガットをここに寄越した意味……「五番目のピエロ」亡き今、ペールノエルにおける要人暗殺の任務は基本、ガットが一人で請け負っていた。
 つまり――。
「私はもう用済み……そういうことね」
「……どうも、近いうちに色々と事が動きそうな様子なのでござるよ」
「大統領選、ね――。それまでに身辺を整理しておきたい。そんな感じかしら? 要は、厄介になりそうなものは切り捨てておきたい、と」
「さあな。あの人の真意など、拙者にもわからぬ」
 予感はあった。偽物の占い師である私でもそれくらいの想像はできていた。私の力は、あくまでも【大罪の悪魔】との契約によるもの。別に必ずしも私である必要はないのだ。
 私の代わりなど、彼女がその気になればいくらでも見つけられる。
 そして今日、ついにその時が来たというわけだ。
「それで、どうしてそのことを私に喋ったの? これから殺そうとする相手にわざわざ――」
「……つまりは、そういうことでござるよ」
 逃げろ――彼はきっとそう言いたいのだろう。
 つくづく甘い男だ。だがそれが逆に怖かった。散々人を殺めてきた彼が、なぜこれほどまでに純粋なままでいられるのか。
 当然彼は、私を殺すための手段をサンタクロースから得ているのだろう。よく見ると、ガットの腰のベルトには黄金色の短剣がむき出しのまま差さっていた。
(なるほど、あれが例の……彼女はすでに手に入れていたのね)
 ならば勝ち目はまずないだろう。相手は手練れの剣士、対してこちらは一介の占い師に過ぎない。
 悪魔の力を使えば――いや、それはガットも同じだ。
 彼もおそらく……。
「明朝、改めてここにくるでござる。その時までに……答えを決めておけ」
 そう言うと、彼はさっさと店を出て行ってしまった。
 別れの挨拶もなく。
(さて……と)
 明日の朝まで待つ必要もない。答えは既に決まっている。
 私は店の奥に置いてあったヴェノム・ソードを手に取り、手早く身支度を済ませた。
 持っていくべきものはさほど多くない。必要になった時はまた改めて手に入れればいいのだ。
 悪魔の力さえあれば、それも容易な事だろう。
 おそらくサンタクロースは追っ手を差し向けるだろうが、それだってヴェノム・ソードさえあれば、逃げ切ることはそう難しい事ではない。
 私は「顔を変えることができる」のだから。



 外では雪が本降りになっていた。
 このぶんだと明日の朝には積もっていそうだ。
 年末には降誕祭が行われ、サンタクロースが子供たちにプレゼントを配る――。
 だが、私はもうローラムの町に積もった雪も、降誕祭の様子も、それを実際にその目にすることはないだろう。



「――よいお年を」



 私はそう呟いた。
 独り言だ。誰に向かっていったわけでもない。
 だが、その言葉を最後に、私は「七番目の手品師」であった自分と、決別することになった。



 ―END―

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